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エンドユーザからの高品質ニーズへの対応 うっかりミス防止で、品質と歩留まり向上実現 ~解決編~

会社名: 化学品製造業 Z社 製造部 製造1課

課題へとり組むイメージ図

 

解決のポイント

  • うっかりミスの防止
  • 手順書の定量的表現化
  • 手順を飛ばせない仕組みの確立

解決

有効な手立てがなかなか見いだせない中で、W氏は日頃より付き合いのあるYOKOGAWAの営業担当者に、相談を持ちかけてみました。担当の営業/営業技術と課題を掘り下げたところ、「どんな状況においても、手順を必ず守らせる仕組みが大事である」ことがわかり、YOKOGAWAが保有している製造実行管理システムの一つであるExapilot(*1)が有効であると提案されました。YOKOGAWAのExapilotは、フローチャートを描く形でシステムの動作や人へのガイダンスを作成することで、製造オペレータの負荷軽減やミスの防止に貢献します。

W氏はまさに今の工場で必要な仕組みであると感じ、すぐに導入するべく行動を起こしました。

W氏をはじめとするZ社のメンバーは、自分たちで新しい手順書を作成し、システムに組み込むことにしました。製造現場に近いメンバーが自ら仕組みを構築できることもExapilotの大きな利点の一つです。まずは、既存の手順書をベースに現場へのヒアリングを行うと同時に、「しばらく」や「徐々に」等の定性的な記述がある箇所を洗い出し、過去の運転実績をもとに定量化、数値表現化に取り組みました。その後、システム機能の作り込み、運転テストを経て実運転への適用に至りましたが、検討開始から6か月程度で完了させることができました。システム稼働後は、記憶や思い込みでの作業が一掃されたことや、手順を飛ばせない仕組みを組み込んだことで、規定通りの手順での製品製造が実現できました。A社からは「以前のような品質にばらつきがなくなった」との高い評価を得ています。また、副次的な効果ですが、手順書を確認する手間や製造状態を監視する時間が省けたことにより、製造現場としても余裕が生まれ、その時間を教育や解析に充てられるようになりました。

なお、今回採用したExapilotにはデータ解析結果を組み込むこともできるため、W氏は、製品ユーザからの問い合わせを完全になくすことを目的に、YOKOGAWAに相談を始めたところです。