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製造DXをお客様とともに実現~Pythonの結果を運転で使うためには~課題編

高機能素材メーカー E社

E社は、中堅化学品メーカーです。高機能素材のメーカーとして、ここ3年急速に売り上げを伸ばしています。ベテランの技術に頼り高い品質を担保してきましたが、ベテランの退職、製品の多様化、製造環境の変化にともない歩留まりが徐々に悪化していました。そこへ納入先A社から納入品の品質にバラつきがあるとのクレームが入りました。この状況に対応するため、生産技術部では原因を調査した結果、4Mの変化により従来の手順どおりでは品質が低下する場合があることがわかりました。

この問題をきっかけにE社はAI・機械学習を利用し、課題を解決するための生産革新活動を開始しました。

始めに生産技術部の若手を中心とした3人のメンバーを集め、半年をかけてベテランからのヒアリング、製造、設備、原料データからPythonを使い機械学習モデルを構築し、4M状態とPQCDSを見極め品質にかかわる新たなアルゴリズムを作成しました。これを実プロセスで試すことになりましたが、製造部からは信頼性やメンテナンス性の観点から不安があると指摘を受けました。そのため、実プロセスで活用するために必要な要件を洗い出しました。

<必要な要件>

  • リアルタイム処理
  • 信頼性
  • アルゴリズム利用の条件設定
  • アルゴリズム結果を使ったアクションロジックの作成

しかし、これらを全て満たすことは自前のプログラムでは難しく、進行を阻む障害に直面しました.....

課題のポイント

  • Pythonでアルゴリスムは作成したが、解析だけではメリットは最小限になる
  • 実プロセスでリアルタイムに活用するために必要な要件を満たす手段がわからない