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やりたいことがきっとみつかる~既設プラントで多品種生産の自動化を実現~解決編

化学品製造業 Q社 製造部 製造スタッフ

解決のポイント

  • 操業状態を把握し、課題を正確に特定
  • 特定された課題から優先順位を決定し、改善を実施
  • 業務負荷を減らし、技能伝承をする環境を整備

解決

整理した課題を解決するにあたり、YOKOGAWAが提供している制御性改善コンサルティングサービスを実施することになりました。実施に際して、X氏はこれまでのYOKOGAWAの知見・経験を活かす形(YOKOGAWA主導)で進めてほしいと要望しました。まずは、現状把握としてプラントのアラーム発報状態や手動操作している箇所の洗い出しを行い、課題箇所のポイントを明確にしました。さらにデータ解析を行うと、お客様のプロセスが以下の状況にあることがわかりました。

  • 銘柄変更時のプロセス変動が後工程へ伝搬しており、都度変動を運転員が手動操作で抑制している
  • プラント設計上、未反応の原料は後工程で回収する設計になっているため、変動の伝搬が再び前工程に戻ってきている

これらの状況を踏まえ、プロセス変動を抑制する取り組みとしてPIDチューニングなどの制御性改善を実施し、プロセス安定化を実現しました。プロセス安定化により、頻繁に発生していたアラームや操作が軽減され時間の余裕が生まれたため、若手と一緒に熟練運転員の操作レシピ(ノウハウや経験)をパターン化し技能伝承に取り掛かりました。

Y社はYOKOGAWAとの今回の取り組みにより、以下のメリットを生み出しました。

  • 操作数を50%削減、アラーム数を60%削減し、運転員の負荷が軽減した
  • 運転員へPIDチューニングのトレーニングを実施し、運転員がスキルアップした
  • 改善実施前後での定量的な効果を把握できることで、運転員のモチベーションがアップした
  • 熟練の運転員のノウハウを形式知化することで、若手へ技能伝承をする環境が整った
  • プロセス安定化を実現した結果、エネルギーコストが前年比3-5%削減した

Y社は、現在も運転員の負荷軽減を目的とした手動操作に対する取り組みを継続して実施しており、操作技術をAIが学習し自動制御する取り組みである、AIプラント運転支援ソリューションにも挑戦し、競争力のあるプラントを目指して日々成長を続けています。

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